帯電防止、ESD対策、静電気対策における基礎知識

帯電防止、ESD対策、静電気対策における基礎知識

静電気対策や帯電防止袋について、よく頂くご質問をまとめました。

目次

    Q.導電袋と帯電防止袋の違いとは?

    A.一般に、抵抗値の違いによって区別されます。

    当社の導電袋は、抵抗値が10×4乗Ω程度。帯電防止袋は、抵抗値が10×9~12乗Ω程度となっております。

    導電性は、電気を導く(通す)素材で出来ており、発生した静電気を瞬時にアースに逃がす機能があります。静電気破壊の起きやすい半導体素子や、粉体等の干渉によっておこる静電気対策として用いられます。

    帯電防止は、フィルム表面に発生した静電気を拡散させ、帯びにくくすることで、滞留を防ぐ機能になります。そのため、外部からの静電気による電気破壊を防ぐ為に用いられます。

    静電気発生の仕組み

    Q.静電気はどうやって発生するの?

    A.物通しが触れたり、摩擦が起こると静電気は発生します。

    地球上に存在する全ての物はプラスとマイナスの電気を持っています。
    両者のバランスが保たれていると電気の動きはありませんが、2つの物質が接触、または摩擦が起こるとマイナスの電気が移動し、バランスが崩れてどちらかが多くなってしまうことがあります。この状態を「帯電」といいます。

    バランスを取ろうとプラスの電気はマイナスの電気と結合しようとします。結合する瞬間に電流が流れて、静電気が発生するというわけです。つまり、輸送中の揺れによる擦れや、製品の出し入れ時などに静電気は発生いたします。

    Q.静電気が製品に及ぼす悪影響とは?

    A.電子部品が故障したり、発火する危険性もあります。

    工業分野では以下のような静電気の影響も考えられます。
    ・電子部品を入れる袋やトレーにホコリがつきやすくなる
    ・有機溶剤や粉じんに引火し火災につながる恐れがある
    ・電子機器の誤作動や、電子部品の故障に繋がる(ESD破壊)

    汎用のポリエチレンは絶縁体の為、静電気を帯びやすい性質がございます。
    静電気が帯電していると髪の毛やホコリなどの異物を吸着しやすくなったり、放電して内容物の故障につながります。そのため、静電気対策をすることが必要なのです。

    Q.帯電防止の性能はどこを見たらいい?

    A.製品物性データの抵抗値や減衰時間をご確認ください。

    帯電防止の性能は抵抗値や減衰時間によって決まります。

    抵抗値は、値が小さいほど電気が流れやすく、帯電しにくくなります。
    例:10の○乗の、○の値が小さいほうが抵抗値が低く、性能が良くなります。

    帯電減衰特性は、高い電圧が印加した際に、帯電圧が減衰するまでの時間のことです。
    瞬時に電気を逃せる方が、製品への影響を減らすことが出来るため、時間が短いほうが良いです。

    物性データ - 商品性能(例)

    表面抵抗値帯電減衰時間
    (5000V→50V)
    3×109~1×1010 Ω0.03秒

    Q.結局、どの帯電防止袋を選んだらいいの?

    A.用途に適した帯電防止袋を選びましょう。

    対策したい目的によって、適した袋が変わってきますので、ホコリよけ、電子部品の包装用、引火対策など、目的に合わせて製品を提案いたします。

    製品の選び方(対策したい目的別製品一覧図)

    一般的に、抵抗値が10の13乗以上はホコリが付着しやすくなるので、ホコリよけであれば、10の12乗以下の性能が必要になります。→SBBシリーズfp-cleanシリーズ帯電防止チャック袋

    電子部品の帯電防止対策としては、10の10乗以下が安定していることが望ましいです。→fp-cleanシリーズSBBシリーズ

    引火対策であれば、10の10乗以下が必要になります。→帯電防止ゴミ袋HBシリーズ

    内容物のESD破壊が起きやすい製品は、抵抗値が10の4乗程度の導電袋がおすすめです。 →HBシリーズ

    ご不明点があれば、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

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