「包装資材」の歴史 「4」

2009.02.20

平成21年2月20日号 バックナンバー

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「包装資材」の歴史 「4」

現在では、包装資材の素材として、様々なプラスチックが利用されています。プラスチックの包装資材として最初に発明されたのは「塩化ビニル樹脂(ポリ塩化ビニル樹脂)」です。

通常は「塩ビ」と呼ばれていますが、発明された歴史は古く、1835年にフランス人のルノーによって発明されましたが、発明当時は粉末状であり、工業化には少し時間がかかりました。

塩ビが工業化される前に工業化されたプラスチックは「セルロイド」でした。1869年にアメリカ人のハイヤットにより製造が開始されました。

セルロイドはニトロセルロースと樟脳を混ぜて作られますが、原料に植物性のセルロースを使用しているので「半合成プラスチック」とも呼ばれます。

セルロイドはボトルなど容器関連の資材、成型用の素材として、おもちゃなどにも利用されましたが、「燃えやすい」という欠点のせいで、利用が減少し、不燃性の「酢酸セルロース(アセテート)」が開発されると利用が激減することになりました。

軟包装(フィルム)の最初の製品は、「セロハン」

「セロハン」はもともと1908年にスイスのブランデンベルガーにより発明されました。日本には1929年から国産されています。

ちなみに「セロハン」という呼び名は、フランスのラ・セロファン社の登録商標でしたので、正式には「セルローズフィルム」という呼び名が使われていました。

なお、セロハンに似たものとして「オブラート」が挙げられます。オブラートはでんぷんを糊化させたものを急速に乾燥させて作られますので、プラスチックではありませんが、菓子の包装などにも使用されていました。

ちなみにオブラートは発明当初は硬質のものだったのですが、1902年に三重県の医師・小林政太郎氏が寒天とでんぷんから柔軟なオブラートを生成することを発明し、その後、世界中に広まりました。

話をセロハンに戻しますと、当初セロハンは代表的な透明フィルムであったものの、水分を透過したり吸収したりする性質があったため、包装用途が限られる欠点がありました。

吸湿により伸縮したり気体の透過度が変わったりする上、セロハン同士を接着するためには接着剤が必要になるということで、食品の一部には適さなかったのです。

それに対し、1927年には、アメリカ・デュポン社が防湿で、ヒートシール性があり熱で接着できるセロハンを開発しています。最初に行われたのは、セロハンに硝化綿をコーティングすることでした。

その後日本の企業も後に続き、様々な方法で防湿性とヒートシール性のあるセロハンを作り出し、食品包装に採用されて製造数量や用途が増加しました。

第二次世界大戦後になると、塩ビやポリエチレンなどの合成樹脂のフィルムが利用されることになり、セロハンはポリエチレンとラミネートされ「ポリセロ」と呼ばれて使用されます。

セロハンの透明性と防湿性、ヒートシール性のよいポリエチレンを貼り合わせていいとこ取りをしようという考えから開発されたポリセロは「元祖・機能性フィルム」として活躍しましたが、その後、より強度・透明度の高いポリプロピレンフィルムにその座を譲ることになるのでした。

成功事例をご紹介します

今回は清水農園の清水様の成功事例をご紹介します。清水様にはオーダーメイドのポリエチレン袋をご購入いただきました。

1)今回、弊社の商品をお買い上げいただいた訳ですが、当初、何かお困りの事があったのでしょうか?

テスト的に使用してみたいと考えていたので、寸法的にいくつかの試作品がほしかった

2)いろいろなウェブサイト・企業がある中でどうして当ウェブサイトからご購入いただいたのですか?

信用できそうなHPであり、返信の対応がよかった

3)弊社の商品を実際に使用してみていかがでしたか?

実際には、まだ目的どおりに使用しておりません。3月過ぎから使用予定です。

4)商品を知ってから注文するまでに何か躊躇することはありましたか?

数量が多いため、実際に使用してみて、使えるものかどうか不安ではあった。

5)4)で躊躇することがあった方はどうやって解消されましたか?

他の用途にも使用できる可能性が見出せたため

6)購入する際、決め手になったのは何でしたか?

担当者の対応の速さと、形態の可能性がわかりやすかった点。金額的にもどうにか対応できた点

アンケートにお答えいただきましてありがとうございました。

◇「いつか使える」情報のコーナー

内田裕也さん(ロック歌手)について

妻の樹木希林とは新婚当初の2年間以外、30年以上にわたり別居状態。
樹木の話では両者おのおのの仕事があるため、ファックスで連絡を取りあっている

※ウイキペディアより引用

▼編集後記

包装資材の歴史シリーズが非常に好評です。

現在使用されている合成樹脂などの包装資材は意外なほど歴史が浅く、ここ数十年の技術開発の凄さを感じます。

今回はセロハンについてご紹介していますが、今後は他のものについてもレポートしていきますのでご期待ください。

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